概要
浮力式防水板(Fタイプ)は、パネルの浮力を利用し、水位の変化に追従して自動起伏する、動力不要のシステムです。
浮力式防水板(Fタイプ)は、弊社のAQUADEFENSERRシリーズです。
浮力式防水板(Fタイプ)の動作原理
特長
即応力
侵入する水に対して浮力で自動起立するので突然の雨でも安心です
変化する水位も浮力による自動起伏で追従します
災害後は水が引くに従って自動的に格納します
安全性
豪雨で危険な中、現場で準備や設置する必要がありません
夜間や無人の施設でも安全・安心の備えができます
浮力式で電力不要
電源の有無に関係なく設置が可能です
災害時の停電を心配する必要がありません
施工イメージ
現場条件 有効幅6.2m 有効高0.8m ※右の起立時はイメージです。
適用範囲
有効幅:標準適用範囲 開口=0.6m~
止水高:高さ=0.3m~
仕様
主要部材
防水パネル:ガラス長繊維強化プラスチック発泡体
ピット部 :SUS304、ガラス繊維強化プラスチック
側板 :SUS304 ※石貼り対応可能(別途工事)
止水ゴム :クロロプレン
駆動方式
自動浮力式(浸水時の水位に追従)
止水性 漏水量
0~0.02㎥/h・㎡(防水板単位面積当り)
床板表面仕上
SUS304縞鋼板、NAS304ポルカプレート
※タイル貼り、石貼り対応可能(別途工事)
通過耐重量
標準14ton ※オプションで25ton対応可能です。
ピット深さ
122mm以上(縞鋼板、ポルカプレートの場合)
※石貼り仕上げの場合は別途ご相談ください
試験画像
施工例
注意事項
ご購入の際は必ずご覧ください
≪安全のために≫
取扱説明書をよくお読みいただきご使用下さい。
お客様による分解改造はおやめください。漏水の原因となります。
防水板作動中は、本体の上に載ったり跨いだりしないでください。
≪平常時≫
非常時に防水板本体が作動しなくなる恐れがありますので、防水板扉体上に物を残置しないでください。
防水板扉体が破損する恐れがありますので、防水板扉体上に2t以上の物を置いたり、通過させないでください。
この防水板本体は、高潮や台風、局地的なゲリラ豪雨による都市型水害による浸水被害を防止する為の装置であり、津波など波圧を伴う浸水被害や土石流など浸水以外の形態による侵害の防止を目的とした装置ではありません。
また、防水板扉体の止水高を超える浸水の防止はできません。
※津波や土石流、あるいは防水板扉体の止水高を超える浸水が発生した際は、安全が確認できるまで、防水板本体には近寄らないようにしてください。
緊急時に正常に作動する為に、また異常等を早期に発見する為に、取扱い説明書に従い日常のメンテナンスを行ってください。
異常が認められる場合は、所定の連絡先にご連絡ください。
≪起立時、倒伏時≫
防水板扉体上に人や物が乗っていると、正常に作動しませんので、扉体上に人や物が乗っていないことを確認してください。
防水板扉体に人の体が挟まれたり、防水板ピット内に人が落下する危険がありますので、防水板扉体の起立作動時や倒伏作動時は防水板本体付近に近寄らないでください。
起立作動中や倒伏作動中は、危険ですので防水板本体の部品に触れないようにしてください。
防水板扉体起立後も、水位の増加や風波などにより水が防水板扉体を超える可能性がありますので、安全が確認できるまで、防水板本体付近には近寄らないようにしてください。
よくあるご質問(FAQ)について
設置目安開口寸法を教えて欲しい。
600㎜~対応できます。
条件に寄りますが10m超の設計も可能です。
対応できる水位を教えて欲しい。
条件に寄りますが2m超の設計も可能です。
メンテナンス方法を教えて欲しい。
以下の場合には、弊社または弊社指定の業者によるメンテナンス(有償)を受けてください。
1.ゲリラ豪雨、高潮等の都市型水害による浸水に対して、実際に防水板本体が作動した場合。
2.地震、津波等の天変地異が起こった場合、その他何らかの原因で防水板本体に大きな圧力が加わった場合。
3.IoT異常通報システムから異常通報があった場合、メンテナンスを受けていただく場合があります。
清掃方法を教えて欲しい。
防水板ピット内
排水口がゴミ・土砂等で詰まり排水できなくなると、通常の雨でも防水板ピット内に水が溜り完全倒伏できなくなります。
排水口上部のグレーチングから目視で防水板ピット内に水が溜まっているのが確認できましたら、グレーチングを取り外し、排水口のゴミ・土砂を取り除いてください。
水密部
防水板扉体と側板の隙間及びヒンジ部の水密部に、ゴミ・土砂等の異物がある場合、側板の損傷や漏水の原因になるほか、扉体が正常に作動しない可能性があります。
月1回程度、流水で土砂を洗い流すなどして、ゴミ・土砂がたまらないように清掃してください。
防水板扉体
変形・損傷の異常が無い確認して下さい。
側板
変形・損傷の異常が無いか確認して下さい。
変形が大きいと扉体の起立を妨げたり、大きな傷は漏水の原因となることがあります。
その他
本製品はステンレス製ですので発錆はございませんが、錆の付着(いわゆるもらい錆)が見られることがあります。
その場合、ナイロンたわし等で擦れば簡単に取れますが強く擦り過ぎると、擦った所が目立ち美観を損なう恐れがあります。
もらい錆が気になるようであれば、専門業者へご相談ください。
素材を教えて欲しい。
扉体は ガラス長繊維強化プラスチック発泡体
本体は ステンレスSUS304
完全防水ですか?
ほとんど漏水はございませんが、浸水被害に対する補償などはいたしかねます。
性能を上回る水量は、別手段を講じるか、避難をお願いいたします。
自治体の補助について教えて欲しい。
防災製品設置に対し費用の一部を助成する自治体があります。
自治体のホームページで条件など確認されるのをお薦めします。
IoT 異常通報システム
本製品には、浸水の検知と防水板の起立・倒伏を検知して異常に応じて通報を送信するIoT異常通報システムが組み込まれています。
通常時はシステムが正常に作動しているかを1日1回の死活監視をし、異常時は浸水を検知し、起立・倒伏の作動状況を通報するシステムです。
通報は製造元および代理店の指定端末の他、登録を希望されたお客様の指定端末に直接送信されます。
システムは電池駆動で、電池の寿命は設置後から最大5年です。
電池が切れた場合は登録された指定端末に「通信を受信できません」の通報が入ります。
お客様の端末を登録されてない場合は、販売店もしくは製造元(宇根鉄工所)より連絡をいたします。
お客様で電池交換をしていただくか、もしくは代理店の有償サービスをご利用ください。
※電池寿命は設置環境・通信回数で変わります。
[システム原理]
1.SORACOMシステム(R)利用により、屋外設置機器からクラウドへのログ送信
2.管理者・設置業者へ動作状況をメールで通知
3.「24時間、無動力・無操作」であるが故、起立・倒伏した記録(ログ)が残らないどのため動作状況を把握するため、IoTシステムを搭載
4.本体にバッテリー駆動のデバイスを搭載し、ログをクラウドへ送信
5.SORACOMを利用することでセルラーLPWA通信を実現