弊社では、グレーチングをご使用いただく用途に合わせて溶融亜鉛めっき以外の表面処理をご用意しております。
亜鉛アルミニウム合金めっき(JIS H 8643)
溶融亜鉛めっきと比較して2~10倍の耐食性があります。
全般的な加工工程は、溶融亜鉛めっきの場合と大差ありません。
一浴法と二浴法がありますが、形成される被膜、並びにめっき被膜表面に生成する亜鉛化合物(腐食生成物)にほとんど差がありません。
溶融アルミニウムめっき(JIS H 8642)
耐海水性に優れ、溶融亜鉛めっきに比べ6~15倍の耐食性を有します。
また、耐候性・耐高温酸化性にも優れます。
アルミニウムは亜鉛と違いアルカリ側に弱く、酸性側に強いため、温度の高い環境、亜硫酸ガス汚染の環境で優れた性能を発揮します。
特に重工業地帯では、亜鉛その他の皮膜に比べ非常に有利です。
【使用上の注意事項】
異種金属との組み合わせ
アルミニウムめっきは、水分を含んだ環境ではほとんどの金属材料に比べて電位が低いため、異種金属と直接に接触するとめっき層が予想外の速度で腐食します。
従って、銅、ステンレス、鋼、チタンとの直接接触は避けて下さい。
重金属イオン含有水溶液中での使用
銅イオン、水銀イオンを含む溶液中では、急激に腐食するので、注意してください。
適用規格について
JIS H 8642:1995 溶融アルミニウムめっき
リン酸処理
化成処理の代表的な方法の一つで、鉄鋼や亜鉛などの金属表面にリン酸亜鉛などの金属塩の薄い皮膜(ミクロンオーダー)を生成させるものです。
下地として剥離しにくくすること、塗膜に傷がついても錆が広がらないようにすることを目的としています。
最近では、リン酸処理特有の色合いを意匠的に活用する実績も増えてきております。
【加工工程】
≪洗浄≫→≪水洗い≫→≪リン酸塩処理浴≫→≪水洗い≫→≪乾燥≫
【実績】
スチールグレーチングを庇として使用した実績について
ケンボージンク加工
溶融亜鉛めっき後にケンボージンク加工を施すことにより、GR表面の色調が濃褐色で落ち着いたものとなり、周辺環境と調和しやすくなります。
また、着色膜とめっき層は金属結合のため、高い密着性を有します。
【加工工程】
≪溶融亜鉛めっき≫→≪活性化処理≫→≪水洗い≫→≪ニッケル塩処理≫→≪水洗い≫→≪着色表面の安定化処理≫→≪乾燥≫
【使用上の注意事項】
着色被膜が1~1.5μmと薄いため、交通量の多い場所に使用した場合、摩耗のため早期な色落ちを生じます。
ナイロンコーティング
ナイロンコーティングの特徴は、耐海水性、対候性に優れますが、剥離の懸念があるコーティングのため車両の通行には適しません。
【加工工程】
≪前処理≫→≪プライマー≫→≪余熱≫→≪流動浸漬≫→≪冷却≫
【使用上の注意事項】
流動浸漬法を用いてコーティングを行うため、現場補修が困難となります。